2026年8月4日

山陽新聞に載った記事

美術家・加藤竜(新見出身)高梁で個展「世界のゆくえ」

環境問題に警鐘鳴らす

近作中心に絵画35点 想像力を刺激

新見市出身で2012年に岡山県「I氏賞」大賞に輝いた美術家加藤竜(47)=ドイツ・ベルリン在住=の個展「世界のゆくえ」が、高梁市成羽町下原の同市成羽美術館で開かれている。高校卒業後に渡欧し、一貫して環境問題をテーマとしてきた。近作を中心とした絵画35点で、森林破壊や異常気象が深刻さを増す現代に警鐘を鳴らす。(中浜汐里)

荒々しい抽象と精緻な具象が入り交じった作品群が、会場に強烈なパワーを放っている。発展と破壊を繰り返す人類と時の為政者、その行為の巻き添えとなった野生動物などさまざまなモチーフが登場し、見る人の想像力を刺激する。

中でも印象的なのは新作「ピエタ Ⅻ」。ピエタは、はりつけにされたイエスが十字架から降ろされ、聖母マリアに抱きかかえられる場面を指す。加藤の描く世界ではマリアはヤギの姿となり、目から稲光のような黄色い線を発する。工場から立ち上る黒煙、駆けていくシマウマの群れ、地球温暖化に抗議する人々…。「問題の解決策を提示しているわけではない。見る人が絵の中にストーリーを見いだす過程で『自分に何が出来るか』を考えるヒントにしてほしい」と語る。

芸術家としての加藤の道のりは実にユニークだ。自然豊かな新見に生まれ、父は陶芸家、母は彫金作家。幼少期から絵を描くことが好きだったが、肩書きの父の勧めにより8歳で親元を離れ、東京の棋士の家で内弟子生活を始めた。囲碁以外のことをしないよう、兄弟子が目を光らせる毎日、「一人の時に絵を描き、誰かが帰ってきたら急いでスケッチブックを隠して碁盤に向かった。窮屈な暮らしの中で、創作と故郷への思いを募らせた」。

14歳の時に大きな転機が訪れる。書店でクロード・モネの画集をめくり衝撃を受けた。目に飛び込んできたのは豊かな緑を描いた風景画。恋しい新見の景色に重なり、涙がこみ上げた。毎晩布団の中でこっそりと画集を見て強く思った。「自分の進むべき道はここにある。画家になりたい」。

内弟子生活は中学で終えた。高校は岡山学芸館高(岡山市)に進み、同市内に下宿。週末は新見に帰って自然の風景を描いた。ある日、帰省すると、モデルにしていた木々が伐採されていた。悲しい光景を目の当たりにし、怒りがこみ上げた。「環境破壊を止める絵を描かなければ」。印象派風の具象画から離れ、強いメッセージを込めた抽象画を描くようになる。以来、テーマは現在まで変わらず、抽象と具象が入り交じった作風へとスタイルを進化させていった。

高校卒業後はモネの生きたパリに留学したが、社会性に富む作品を追い求めていた加藤には、ドイツの現代アートが魅力的に見えた。「ベルリンの壁が崩壊して間もないドイツの芸術は、すごく個性豊かで面白かった」と振り返る。パリ滞在を9カ月で終え、ベルリンに移住。囲碁のレッスンで生計を立てながら国立芸術大に進み、ギャラリーに直談判して個展を開いた。ドイツやオーストリア、スペインの展覧会に出品。I氏賞受賞後は岡山のほか、東京、兵庫などで個展を開いている。

「今後はヨーロッパ、日本に限らず世界規模の活動がしたい」と加藤。全ては一生貫き通すテーマのため。「自然破壊を食い止めることは難しいが、人間の知性に訴えれば緩和はできると思う。作品が多くの人の目に留まるよう、トップレベルのアーティストにならないと」。声に力がこもった。

30日まで。月曜休館。

2026年7月22日

備北民報に載った記事

選りすぐりの新作35点展示

大野部出身 加藤竜さん 8月30日(日)まで 成羽美術館

新見市大野部出身の画家で、ドイツ・ベルリンを拠点に活動して いる加藤竜さん( 48 )の 新作展「世界のゆくえ」 が現在、成羽美術館で 開かれている。  加藤さんは父親の勧 めで囲碁のプロ棋士を 目指し、小 学3年生から東京で内 弟子生活を過ごした。
芸術の世界 に進むきっかけとなったのは中学 2年生の頃 に書店で出合ったモネ の画集。絵を見た瞬 間、衝撃を受け、心を 奪われた。 ただ、修業 時代は他事を厳しく禁 止されていたため、隠れてむさぼ るように画 集を眺める日々を送っ たという。どうしても 画家になることを諦めきれず、中学卒業後は 岡山学芸館高校に進み、美術を基礎から学んだ。
この頃から環境 問題をテーマに自分独 自のスタイルを模索し始め、卒業後は 19 歳で単身渡欧した。フラン ス・パリ滞在を経て、 ドイツ・ベルリンへ移 住し、平成 18年にベルリン国立芸術大学を卒業。
24 年には岡山県が 主催する若手芸術家育成のための第5回「Ⅰ 氏賞」にて大賞を受賞した。翌年ドイツの「ダ ルムシュタット分離派 芸術賞」奨励賞を受賞。 現在もベルリンを拠点 にヨーロッパ、アメリ カ、アジアなどの国際的なアートフェアや美術館、ギャラリーで精力的に作品を発表し続 けている。  今展では「環境問題」 「社会風刺」「人間と自 然の対立・共生」など をテーマにした「狩猟中の赤頭巾Ⅳ」「現代 の磔刑Ⅵ」「ブラジル のカウボーイⅥ」など 35 点を出展。鮮烈な色 彩と躍動的でエネルギーに満ちたタッチは現代社会に警笛を鳴らし、鑑賞する人々に対してさまざまな課題を考えるきっかけを提供 する。  
11 日には、多目的展示室で筆を手に活力に 満ちたライブペイン ティングを披露した加藤さん。「日本はまだ まだ環境問題への意識 が遅れている。今後は 日本での活動の場も広げていきたい」と意欲を見せていた。  熱心に鑑賞していた髙畠千晶さん( 49 ・哲多町矢戸)は「描く姿 がとてもエネルギッ シュ。一見ばらばらに見える空間や色の配置に統一感があり、バランスが取れていてとても美しい。写真では測れない、実物の絵の迫力に圧倒された」と感激していた。

2026年6月18日

Goslarsche Zeitung(ドイツ)に載った記事

力強い色彩と恐ろしいメッセージ――自然とその破壊が、加藤竜の主要なテーマである。写真:国立公園

人間はいかに自然に傷を負わせるのか

強い色彩と象徴――ベルリン在住の芸術家、加藤竜がイルゼンブルク国立公園館で展示

イルゼンブルク国立公園館では現在、ベルリン在住の日本人芸術家・加藤竜による展覧会「ハルツ地方の希望」が開催されている。彼の作品は、人間と自然の関係、そして今日の環境問題をテーマとしている。

加藤は抽象的な要素と写実的な要素を組み合わせ、強い色彩、自由な構図、そして幾重にも重なり合う層から成る独自の絵画表現を生み出している。

こうして、人間と自然の矛盾に満ちた関係を、詩的・象徴的でありながら具体的にも見える形で表現した作品が生まれる。

作品の中心にあるのは、傷つきやすさと回復力・抵抗力の間にある緊張関係である。加藤の絵画は、責任とつながりについて問いかける。人間は自然の一部である一方、同時に自然の破壊にも加担している。国立公園管理局によれば、加藤の芸術は、こうした矛盾について考え、新たな生態学的意識の可能性に気づくよう私たちを促している。

人間と自然の緊張関係は、長年にわたり加藤の創作を形づくってきた。そのきっかけは東京で過ごした青年時代にさかのぼる。父の希望により、彼はプロの囲碁棋士になるための修業をしていた。その中で彼は、大都市と自らの故郷である自然豊かな田舎との大きな対照を経験した。彼は風景を描き始め、その過程で人間による自然への介入を目の当たりにした。

特に強い影響を与えたのは、描いていた山の風景が数日後に再び訪れた際、そこが伐採されてしまっていたという経験だった。その空白を、彼は絵の中でさえ埋めることができなかった。それ以来、彼は人間が自然に与える傷をテーマに取り組んでいる。

加藤の風景画は、理想化された自然の表現ではない。美しさをそのまま再現するのではなく、彼は表現主義的で、ときに抽象的な絵画言語を発展させてきた。彼の作品は、人々の注意を引きつけ、発見へと誘い、問いを投げかけることを目指している。

2026年6月12日

Goslarsche Zeitung(ドイツ)に載った記事

加藤竜、イルゼンブルク国立公園館で新作を発表

イルゼンブルク

「ハルツ地方の希望」と題し、ベルリン在住の日本人芸術家・加藤竜が、6月13日からイルゼンタール国立公園館で新たな展覧会を開催する。

展示されるのは、この展覧会のために制作された作品で、人間と自然の関係、そして環境の変化がもたらす影響をテーマとしている。

加藤が着想を得たのは、2年前に初めて目にしたハルツ地方の広範囲にわたる枯死したトウヒの森だった。それをきっかけに、自然の変化の原因と結果について集中的に調べた。

こうして、自然の脆弱さだけでなく、希望や人々が力を合わせて行動することの大切さもテーマとする一連の作品が生まれた。

展覧会は6月13日(土)午後2時に開幕し、9月12日まで鑑賞できる。入場は無料。

加藤竜は1978年、日本の新見市に生まれ、画家ダニエル・リヒターのマイスターシューラーとして学んだ。

2025年9月9日

Badische Zeitung(ドイツ)に載った記事

ショップフハイムで夏祭り開催、抽象的な背景とフォトリアルの狭間

多くの来場者に人気となったのは、土曜日に開かれたショップフハイム市立美術館と美術協会の共同開催「夏祭り」で、展示、パフォーマンス、そして食事を楽しむことができました。日本の画家、加藤竜は、自分の人生と作品世界について語りました。

Roswitha Freyによる記事

ショップフハイム

土曜日に開かれたショップフハイム市立美術館と美術協会の共同開催「夏祭り」は、多くの来場者を引き付けました。この催しのハイライトは、市立美術館で開かれた加藤竜の展示「行間」の開幕式で、彼の作品は色彩、表現力豊かで現代的なメッセージを持っています。彼の作品は、環境破壊と気候変動の影響に対する強いメッセージを秘めています。

美術協会のルイス・レンツは、多くの地域の人々がこの開幕式と祭りに参加してくれたことを喜んでいました。「加藤竜の絵画は、技術的、美的、テーマ的な面でとても現代的です」と、美術館長のドミニク・バイカーは述べています。

加藤竜(右)、ショップフハイム美術協会のルイス・レンツ(中)、美術館長のドミニク・バイカー(左)、加藤竜は開幕式で自分の人生と作品世界について語りました。写真:Roswitha Frey

バイカーは、加藤の略歴を簡潔に紹介しました。彼は、洞窟や滝のある山岳地帯の新見で生まれ、幼い頃から絵を描き始めました。また、囲碁も彼の人生に影響を与えたとのことです。19歳の時、彼は東京からパリに移り住み、その後ベルリンに移り、現在もそこで生活しています。彼は、現代の重要な芸術家の一人であるダニエル・リヒターの生徒としてベルリン芸術大学で学びました。

彼の絵の明るい色彩は、燃える森林、解けつつある氷床など、観衆に対する強いメッセージを伝えます。バイカーによると、加藤の作品は、抽象的な背景と部分的に写真のような表現が混在しており、一目では理解できないほど奥が深いとのことです。各作品の要素は、層のように組み合わさっています。作品のタイトル「インドネシアの毒豆腐」や「狩り」や「熱い日」、溶けつつある乾ききった地面を歩くシロクマなど、加藤の意図が明確に示されています。「加藤竜の作品は、地球の限られた資源に対し意識的な取り組みを促す呼びかけです」と、バイカーは述べています。

開幕式のゲストの前で、加藤は自分の生い立ち、子どもの頃の話、作品世界、そして自分が常に関心を持っている環境問題について語りました。彼は、自分は常に多くのアイデア、絵、ビジョンを持っていると話しました。彼は、絵「狩り」を例に、ライオンなどの野生動物、猟師、青い線などを例に出し自分の表現方法を説明しました。人間の姿、猟師は変形され、ロボットのように描かれています。「鑑賞者には自由に自分で解釈して欲しい」と、画家は観衆にアソシエーションを喚起したいと考えています。

非常に印象的なのは、加藤が野生動物の生存基盤と創造物の乱用を描いていることです。「Power of Nature」では、動物や植物の世界の根源的な力を表現しています。しかし、この力は、搾取と気候変動によって危険にさらされているのです。加藤竜の展示は、小さな地方の美術館にとってだけでなく、ショップフハイムの美術館の近代化と新しい方向性の始まりでもあります。バイカーは、市立美術館協会と文化美術館協会に感謝の意を表しました。

2025年9月9日

Markgräfler Tagblatt(ドイツ)に載った記事

国際的な芸術家が市立美術館で展示

「小さな地方の美術館への贈り物」:国際的な芸術家のスター、加藤竜がショップフハイム市立美術館で展示会を開催。写真:Gudrun Gehr

Gudrun Gehr

美術館と聖ミカエル教会の間のポリニー広場で開かれたショップフハイムの美術協会の夏祭りと、ショップフハイム市立美術館で開催された日本人芸術家加藤竜の展示会の開幕式

ショープハイム

これは、美術館、美術館支援団体(FÖSS)、ショップフハイム・ヴァーア文化橋との共同イベントであった。

このイベントでは、国際的な芸術家のスターである日本人画家加藤竜の作品展示会「行間」の開幕された。加藤のテーマは、社会的に重要なテーマ、特に環境問題、自然と環境との関わり方である。

この展示会には、長い準備期間があった。ベルリンに住む加藤は、2年前に美術協会に作品の展示を申し込んだ。美術協会はこれを非常に喜んだが、その実現には多くの準備が必要であったと、Luis Lenzは語った。

芸術への道

開幕式には、美術協会のLuis Lenzと美術館長のDominik Baikerが約100人の来場者を迎えた。Baikerは加藤の生涯と作品について語った。加藤は1978年のクリスマスイブに日本の芸術家の家系に生まれた。しかし、彼の芸術的才能にもかかわらず、父親は囲碁のプロ棋士にならすための教育をさせ、囲碁の修行のために8歳の時に家族を離れなければならなかった。

それでも、加藤は画家としての道を進むことに成功した。2001年にベルリン国立芸術大学で学び、Wolfgang Petrickのクラスに在籍した。2005年にはDaniel Richterのクラスに移り、2006年に卒業した。その間、加藤はダルムシュタット・セッションのメンバーとなり、その芸術団体の奨励賞を受賞した。彼はニューヨークの著名な芸術コレクター、Asher Edelmannによって支援されている。

「Katoの作品はグローバルである」

「彼は、鑑賞者に環境問題に関心を持たせ、自然、経済、消費、戦争、宗教の間の関係について考えさせることを試みる」とBaikerは語った。彼は加藤の作品を深く考察した。6つの小さな作品と3つの大きな作品が自然に関連する名前を持っていることは意外なことではない。「インドネシアの毒豆腐」「お出かけ中の赤頭巾」「狩り」「Power of nature」などである。

加藤の作品は、地球の限られた資源について考えるよう促す。Baikerは、「加藤の作品はグローバルである」と述べた。作品には多くの色彩、輝き、人間の共同世界の描写がある。

近代化への方向

「加藤の展示会は、小さな地方の美術館への贈り物であるだけでなく、現在の芸術と文化史的テーマの近代化への刺激でもある」と彼はまとめた。

加藤は、戦略的囲碁のプロ棋士としての教育についても自分の作品との関連性について語り、フランスの画家クロード・モネの本を読んだ後に、この囲碁の修行をやめ、代わりに芸術的な情熱を実現することを決意したと話した。「モネの絵画は私を熱狂させ、鳥肌を立たせた」。

彼の芸術的な旅の最初のステージはパリであったが、この街は最終的に「クラッシックすぎる」と感じ、ベルリンでの新しい環境を見つけた。

囲碁の集中的な修行からの方向転換にもかかわらず、加藤の芸術にはまだその余韻が残っている。「私は囲碁で先を読みながら一手一手打つように絵を描くが、自分なりの自由な選択もある」。

講演の後、加藤はゲストの質問に応じた。

2025年8月27日

Badische Zeitung(ドイツ)に載った記事

バーデン新聞 2025年8月27日

サマーフェスティヴァルで注目のゲストに加藤竜さんが登場

9月6日に開催されるショップフハイム美術協会と市立美術館のサマーフェスティヴァルでは、絵画、音楽、アクションペインティング、詩の朗読が楽しめます。この共同企画により、加藤竜さんの特別な展覧会が実現します。

Roswitha Freyによる記事

ショップフハイム ショップフハイム美術協会と市立美術館が共同で、現代の画壇で注目を集める新鋭画家の加藤竜さんの大作を集めた展覧会「ZWISCHENZEILEN」が市立美術館で開催されます。

この展覧会の開幕式は、9月6日17時から始まる大規模な夏の文化祭に組み込まれています。この祭りでは、美術館の地下室でピアノ演奏、詩の朗読、ライブペインティングのパフォーマンスも楽しめます。この特別なイベントについて、美術館長のドミニク・バイカー氏、クリストファー・ヴァイス氏、ルイス・レンツ氏(美術協会)、ビルギット・アルトホフ氏、ユルゲン・フレムト氏(市立美術館後援会)が記者会見で発表しました。

国際的に高い評価を得ている加藤竜さんのような著名なアーティストが、小さな町であるショップフハイムで展覧会を開くのは異例のことだと語りました。2年前、ベルリン在住の日本人画家である加藤さんが美術協会に応募したことは、美術協会にとって驚きと喜びの出来事でした。バイカー氏によると、加藤さんの活動はこの2年間の間にも大きく発展したとのことです。ベルリン芸術大学でダニエル・リヒター氏のクラスで学んだ加藤さんは、独自のスタイルで美術館、ギャラリー、アートフェア、著名なコレクターの間で名を上げ、美術館のコレクションにも収蔵されています。

バイカー氏の説明によると、加藤さんの絵画は社会的な重要なテーマ、環境問題、そして自然との深い関わりに取り組んでいます。日本では長い間環境保護運動の伝統があり、利益追求と自然破壊との対立が加藤さんを深く悩ませているそうです。彼の作品は、抽象的な世界、人物描写、現実的なモチーフが融合したもので、人間と自然の関係や気候変動の影響を描いています。「彼は私たちの感情に訴えかけますが、鑑賞者に教えるというような表現ではありません。彼の作品は社会の鏡であり、考えるきっかけを与えてくれます」とバイカー氏は説明します。

加藤さんは9点の油彩・アクリル画の大作を市立美術館で展示します。レンツ氏によると、当初は美術館と文化館の2か所で展覧会を開催することを検討していましたが、加藤さんは意図的に美術館を選びました。美術館のスペースが気に入ったようですが、展示できる作品数には限界があるとのことです。2027年には文化館で加藤さんの大規模な展覧会が予定されています。加藤さんは9月6日の開幕式で自分の作品の解説もします。

地下室では19時からパフォーマンス「色と音」が開催されます。若手ピアニストのユリア・プレニンガーさんがショパン、ドビュッシー、リストを演奏し、詩人ロルフ・ズーターさんの色彩詩を音楽的に表現します。アクションペインターのグントラム・プロハスカさんが音楽と詩に合わせてキャンバスに絵を描きます。「どんな作品が生まれるのか、とても楽しみです」と美術協会会長のヴァイス氏は、音と言葉と絵画のコラボレーションに期待を寄せています。来場者はドリンク、軽食、会話、オリジナル作品や印刷物のアートトロンボラを楽しむことができます。雨天の場合は聖ミヒャエル教会も利用可能です。ヴァイス氏によると、去年の夏祭りは遠方からの来場者にも人気があり、驚くほど素晴らしいアートが提供されていると感心されたとのことです。

美術協会と美術館の協力は非常に重要で、その影響力と相乗効果を高めるとバイカー氏は語ります。これにより、芸術の都バーゼルに匹敵するような企画が可能になります。バイカー氏は、マゼンタ光のインスタレーション、ベルント・シュルツの床インスタレーション、メヒティルド・エーマンの彫刻展など、過去に成功した共同プロジェクトを思い起こさせました。これらの企画は多くの観客を集めました。

市立美術館後援会も夏のイベントに参加します。また、シュコフハイム-ヴェア文化橋も美術館の地下室を新シーズンのスラム詩の場として再び活用し、アートに興味のある観客をこれらのイベントに誘致したいと考えています。

夏祭りと開幕式 ショップフハイム市立美術館、ヴァルシュトラーセ10、9月6日(土曜日)17時より。入場無料。

ベルリン在住の日本人画家、加藤竜さんが社会と環境をテーマにした大作作品をシショップフハイムの美術館に展示します。

2025年5月22日

Spreebote(ドイツ)に載った記事

「自然のささやき」オープニング
2025年5月22日
バート・ザーロウのアートギャラリー「文化の湖」での加藤竜

心を込めてされた展覧会、バート・ザーロウのアートギャラリー「文化の湖」e.V.は火曜日の夜に国際的に著名なアーティスト加藤竜の作品を特集した新しい展覧会を開幕しました。約70人のアートに興味のあるゲストがバート・ザーロウに集まり、アーティストと直接会い、彼の色彩豊かで社会批判的な作品を体験しました。

日本で生まれ、長年ベルリンに住む加藤竜は、彼にとって美的手段を超えた非常に個性的な色使いが強い印象を与えます。色は表現、スタイル、言語—コミュニケーションの手段です。彼の作品は直接的に語りかけ、訪問者は彼の名前を読む前に直感的に彼の筆跡を認識することがよくあります。

「私は見たものを描くのではなく、見たときに感じることを描きます」と加藤は言います。彼は若い頃から、抽象的なテーマではなく、実生活としてグローバルな環境問題に関心を持っています。気候危機、社会的不平等、生息地の脆弱性:これらすべてが彼の絵に表現されています。時には色が激しく、時には控えめに、静けさを表します。しかし、何も静かであるのではではなく、すべてが躍動に満ちています。

アートギャラリー「文化の湖」での対話の中で、加藤は物静かに彼の芸術的な日常について語りました。彼の一日は、午前5時30分から家を賑わせる子供たちと共に始まります。エスプレッソが、アトリエでの規律ある8時間の仕事の始まりを示します。アイデア、スケッチ、完成した絵の間には、通常10日間の集中した時間が流れます。彼の好む素材はアクリルと油絵の具で、彼の表現の道具です。

16歳の時、加藤竜は環境問題や社会問題に対する強い関心を持ちました。彼は世界中の不正を認識し、それを力強く彼の絵に表現します。描くことは子供の頃から彼の一部であり、芸術を学ぶことが自然な道であったにもかかわらず、彼の才能は独学で発展しました。炭、鉛筆、筆は彼の始まりから共にありました。

彼の家族も芸術的な影響を受けており、遠くから彼の道を喜んで見守っていましたが、元々は彼の父は別の計画を持っていました:息子を囲碁のプロ棋士にさせたかったようです。加藤は、この伝統的なゲームを毎日2時間練習し、戦略や構築について多くを学んだことを印象深く語りました。しかし、彼の真の情熱は常に芸術にありました。

加藤は伝統的な狭居場所から世界への道のりを、オープンな心とカリスマ性を持って語ってくれました。彼の道は東京とパリを経て、最終的にはベルリンとブランデンブルクのシュプレーンハーゲンに至りました。ここで、彼は自由な芸術的創造の夢が実現したと言います。

バート・ザーロウのアートギャラリー「文化の湖」での展覧会「自然のささやき」は、単なるアート作品の展示ではなく、出会いの機会です。オープンな心で世界を見るアーティストと共に。私たちの中で共鳴するアート、私たちがほとんど忘れてしまったかもしれない何かを呼び覚ますアートです。

 

2025年5月17日

Märkischer Sonntag(ドイツ)に載った記事

「自然のささやき」色彩のささやきの中で

展覧会 4年前、日本の画家加藤竜はオーダー・シュプレーに移住しました。現在、彼はバート・ザーロウで展示を行っています。彼の作品展のオープニングは5月20日に行われます。ティム・ジョンシュカー

シュプレーンハーゲン/バート・ザーロウ。
「私は自然児です」と画家の加藤竜は言い、自身の故郷である日本の森林に囲まれた山々を思い浮かべます。しかし、それだけではありません。2021年から、46歳の彼はマルクグラフピースケにある大きな新しいアトリエのある静かな家に住んでいます。彼は1998年にドイツに来て、ベルリン芸術大学で学び、ダニエル・リヒターのもとでマイスター生として学びました。加藤竜は現在、国際的に著名なアーティストであり、国内外で展示を行い、彼の故郷でもますます注目を集めています。2026年には、日本の著名な美術館で40点の大規模な展覧会が予定されています。彼の大きな鮮やかな色彩の絵画は、抽象的な要素と現実的な要素、そして特徴的なジグザグの線によって特徴付けられています。

1978年に岡山県の新見で生まれた加藤竜は、東京の師匠の下で囲碁の修行中に美術に目覚めました。日本の大都市の書店で、彼は有名な印象派の画家クロード・モネに関するアートカタログを購入しました。それ以来、彼の中では「私も絵を描かなければならない!」という思いが固まりました。「これが私の人生の最初の大きな転機でした」と彼は振り返ります。「そして、2回目の転機は、ある日故郷に戻ったとき、山全体が伐採されていたことです。それは私の目にとって本当に痛みを伴いました。私たちは行動を起こし、自然を守らなければならないことに気づきました。それ以来、この世界は私に、環境破壊に対抗するために自分の絵で戦い、人間と自然の関係を絵で表現するように動かしています。この方法で環境保護に小さな貢献ができることを心から願っています。」加藤竜は「自然のささやき」というテーマのもと、バート・ザーロウのアートギャラリー「文化の湖」にて作品の一部を展示しています。

火曜日のオープニング
オープニングは5月20日火曜日、午後6時30分からウルメンシュトラーセ4(クアパーク・コロナーデ)で行われます。5月21日から7月13日まで、加藤竜の作品展は毎週土曜日の午前11時から午後2時まで、またはinfo@kultur-amsee-badsaarow.deにて予約によりご覧いただけます。「アート&フレンズ」というテーマのもと、加藤竜は6月20日にギャラリーで自身の作品や人生について話す予定で、その際にはドリンクやフィンガーフードも提供されます。

詳細情報:www.ryokata.de および www.kulturam-see-badsaarow.de

加藤竜が自身の作品の前に立っています。アーティストはマルクグラフピースケに新しく広々としたアトリエを持っています。
写真:スザンネ・ヴォルケ

加藤竜の大判油彩アクリル画「希望 VI」もバート・ザーロウの「文化の湖」ギャラリーで7月13日まで展示されます。
写真:ティム・ジョンシュカー

2024年3月11日

 

Mittelbayerische(ドイツ)に載った記事

黙示録的でありながら希望に満ちている

アーティストの加藤竜がレーゲンスブルクのアート・アフェアーでの展覧会を 「12時 少し前」と題した。

レーゲンスブルク
アシャッフェンブルク州メンブリス県のシンボルンでは、聖ヤコブ教会に現代的な十字架の道が掲げられている。ジーンズにTシャツ姿のイエスが、ゴミの山を越え、軍艦の前に立ち、荒涼とした風景の中を歩いている。
日独アーティストの加藤竜は、この聖なるサイクルには馴染みがないが、彼の色彩豊かで物語性のある豪快な絵にはつながりがある。ベルリン近郊に住む加藤が、4月中旬までレーゲンスブルクで初めて大作絵画を展示するアート・アフェア・ギャラリーでは、このような相互のつながりに繰り返し遭遇する。それは、キリスト教のシンボルである十字架にかけられたキリストが、展示作品のいくつかに登場することからも見て取れる。「現在の磔刑V」でもそうだが、このキリスト教の聖画のタイトルにも現れている。最終的には、形式的にも創作的にも大きな違いがあるにもかかわらず、穏やかな「十字架の道」と爆発的な色彩でほとんどバロック的な加藤の芸術を近づけているのは、同じようなテーマがあるからである。

森林破壊に衝撃
岡山県新見市で育った45歳の彼は、絵画で「メッセージを伝えたい」と考えている。彼は、自然や動物の生息地の破壊を食い止めるために一人一人ができることについて「考えさせたい」と思っている。作家との対話では、表面的で印象的、もしかしたらナイーブにさえ聞こえることが、細部に至るまで厳密に考え抜かれた彼の作品では、多くの筋を持つ終末的な物語へと結実する。

加藤は幼い頃から自然が大好きだったという。大都会東京での満たされることのなかった長い生活の後、故郷の山奥に戻り森林破壊を目にした加藤竜は、「本当に傷ついた」という。山の斜面の完全な森林伐採は「私に衝撃を与え」、彼の姿勢、そして彼の芸術にとってのベースを作る経験となった。私はアートを通してしか自分を表現できない」と、彼は展覧会の来場者に何度も説明している。
加藤が具象的な形態と抽象的な要素を何層にも重ねた大判の作品は、ベルリンの東にある大きなアトリエで描かれた。小作の中には、下絵や習作のように見えるものもあり、大きな絵のようなエネルギーやインパクトはない。シマウマから伐採されつつある木、文字通りその中を歩き回ることができる。色とりどりの魚を発見し、その隣にはコンピューター画面の前に座る人々のグループがいる。その近くの他の絵には、盾と剣を持った女性の戦士がいる。彼女は青緑色の火の流れを噴き出す怪物に盾を向け、背景には燃え盛るサバンナの風景の前をシマウマが通り過ぎていく。
この無残に崩壊した世界における希望の光として、キリスト教のシンボルもまた、天からの(神の?)一筋の光のように現れる。キリストの像が十字架のように巨大な電気鉄塔に吊るされ、地上に立つ男たちの苦しみを表している。彼らは職を失ったのだろう。加藤は、別の画家が描いた灰色で陰鬱なモチーフを、彼自身のアイデアで描き、完成に至ったと解釈している。この作品だけは、完全に彼自身のものではなく、実験的な作品だ。

印象的な構成
画面全体、あるいは画面の一部分に、ギザギザの線で印象的な構成的記号が繰り返し配置されている。それらは時に、上から見た中国の壁の一部分に変形したり、画面を切り裂く脅威的な閃光や構成要素として現れたりする。ある偶然から、もうひとつの奇妙な要素が加藤のトレードマークに発展した。ターミネーターに出てくる、リベットで留められた怪物のように絵の中で爆発する人物の中には、指が5本ではなく4本になっているものもある。おそらく、内容に関連した要素というよりは、ギミックだろう。加藤の政治的に刺激的なアートが、印象的な告発や警告を超えた意味を持つのは、青々と萌え出る色彩の宇宙、サイン、そして印象的な構成力である。


色彩とシンボルのみずみずしいコスモス:
レーゲンスブルクのアート・アフェア・ギャラリーで、日独アーティストの加藤竜が絵画「現在の磔刑V」を展示中。写真:ミヒャエル・シャイナー

2024年2月27日

Kölner Stadt Anzeiger(ドイツ)に載った記事

ダークな世界が色鮮やかに

画家・加藤竜の多層的な絵画は終末的な雰囲気を醸し出す
著者:ハンナ・シュティーリエ

ブリュール。ブリュール美術協会が今年の最初の展覧会で展示している加藤竜の色彩豊かで多くの構成からなる絵画を見るには、時間をかける必要がある。通り過ぎるだけでは、アーティストが物語的に描いた作品に触れた多様なテーマを見逃してしまうだろう。

1978年生まれの日本人アーティストは、詳細にわたる多層的な絵画で抽象的な要素と具象的なモチーフを結びつけている。これらはしばしば不安を呼び起こす描写にまとまり、注意深く見ることで新たな発見がある。

19歳でヨーロッパに渡った加藤竜は、まずパリに住み、その後ベルリンの芸術大学でダニエル・リヒターのマイスター学生として学んだ。

加藤竜の絵画では、世界が炎に包まれているように見える

カロラ・ハグナウ
美術史家

彼はすでに高い認識価値を持つ独自の芸術的スタイルを確立している。加藤竜は「青い火」、「決断」、「現代の十字架」などの印象的なタイトルを持つ大きな作品で、現代の社会的テーマに取り組んでいる。中心的なテーマは環境の破壊である。「火と水」という二つの自然の力にちなんで名付けられた彼の展覧会は、一方では生命にとって不可欠であるが、他方では危険も伴う。

燃え盛る炎、木に食い込むチェーンソー、植物、暗い雲、そして四本の指を持つ手などが、彼の絵画に何度も登場する要素である。色と記号の濃密な宇宙には、漫画の世界からの断片も流れ込んでいる。アーティストはアクリルと油絵具を使用し、筆の他にホームセンターで手に入る道具も使っている。

作品は鮮やかな色彩にもかかわらず、暗い終末的な雰囲気を漂わせている。「加藤竜の絵画では、世界が炎に包まれているように見える」と美術史家のカロラ・ハグナウは導入部で述べている。

絵画に描かれた「モンスターカウボーイ」は、黙示録の騎士の一人を思わせる。楽園のような風景と、何も育たない枯れた大地を対比させた作品は、警告のように見える。「アートはテーマを伝えなければならない」と加藤竜は主張している。

ブリュール美術協会の展覧会は、マリエンホスピタルの旧鍛冶屋、クレメンス・アウグスト通り24で、2024年3月17日(日)まで開催される。開館時間は火曜日から日曜日の15時から17時まで。展覧会の最終日には、15時から加藤竜とのアーティストトークが行われる。

加藤竜は、色彩豊かな絵画で抽象的な要素と現実のモチーフを結びつけている。
写真:ハンナ・シュティーリエ

2022年10月16日

Aachener Nachrichten 新聞に載った記事 (ドイツ)

スーパーヒーロー、ゴリラ、キリン、トラ

ベルリンのアーティスト、加藤竜がHeinsberg芸術団体で「破壊の色」展を開催しています。写真:Dettmar FischerHeinsberg-Unterbruch
画家の加藤竜が、Heinsberg芸術団体で「破壊の色」展を開催しています。「私の絵の中では、人類は必ずしも勝者ではない」と、ベルリンを拠点に活動する画家、加藤竜は言う。加藤は現在、Heinsberg芸術団体で「破壊の色」展を開催しています。2メートル×3メートルの絵画「百獣の王」は、Unterbruch のHorster Hof にある芸術団体の2つの展示室の中で最も大きなものです。

「百獣の王」であるライオンは、ほぼ写実的に描かれている。しかし、その雄大な歩みは、よく見ると、突然、隷属する。カウボーイが獣の王に手綱をつけ、乗っている。絵の周囲は、まるで世界が燃え上がっていくかのような、ひどい有様だ。2006年にダニエル・リヒター教授のマスターシューラー(大学院生)としてベルリン芸術大学を卒業した加藤竜は、絵の中に描かれた動物たちに対して、ライオンに乗ったカウボーイをまったくリアルには描いていない。このカウボーイはどこか形が崩れている。もはや多くの西部劇でおなじみの気高いヒーローではなく、どこか怪物的な雰囲気を漂わせている。加藤竜が会話の中で、口、鼻、目の位置を指摘してくれるのも、このキャラクターがあまりにもかわっているからだ。そして、カウボーイブーツと一緒に騎手全体が見えてくる。
この絵には何か終末的なイメージがある。聖書好きなら、ヨハネの黙示録に登場する終末的な騎手を思い浮かべるかもしれません。コミックファンなら、じっくり見れば、この絵も必ず理解できるはずだ。加藤竜は、絵を見る人に解釈を押しつけようとはしない。どのような視点にもその意味がある。見るたびに、「百獣の王」という絵が脅威的に見えてくる。
コロナウイルスも絵の中で浮遊し、やがて騎手に届く。加藤竜は、多くのディテールを用いてその絵を演出している。カウボーイの口は開いていて、そこから煙がでている。パイプラインからでる炎は、ガスの炎のように青色く燃えている。2022年、加藤竜は『百獣の王』を描いた。そして、「世界はまだ救われるのか?」と。
加藤はアーティストであり、予言者ではないので、この質問は絵を見る人それぞれに委ねるしかない。しかし、彼はあくまでポジティブ思考である。1978年新見市生まれの加藤竜の絵の世界には、「赤い海賊」や「お出かけ中の赤ずきんちゃん」というタイトルがあるように、作家のユーモアのセンスも表れている。でも、加藤の描く赤ずきんちゃんには会いたくないと思うだろう。狼さえも逃げてしまう。
Heinsberg芸術団体の見応えのある展覧会を訪れた人は、スーパーヒーロー、ゴリラ、キリン、トラに遭遇するでしょう。加藤竜が「赤い海賊VI」(この題材は作家にとってお気に入りなようで、このシリーズはIXまである)の中で、雄牛とトレロの衝突を、雄牛がトレロを角で宙に舞わせるの様子を連続して描写しているのが印象的である。この絵では、「私の絵では、人々は必ずしも勝者ではない」という加藤の言葉が、極めて明白に表されている。
世界は私に、日常的な環境破壊や人々の自然との関わり方を題材とした絵を描かせ、そしてそれに対し戦わなければならないような気持ちを私に起こさせます。まるで、私の中で自動的なメカニズムが発動して、こうした社会的な課題について絵を描くようにさせるのです。」と加藤竜は言う。どんどん破壊されていると加藤は言う。その大きな引き金となっているのが、かつてないほどの高い知能を持つ人間だという。「新しい地球をつくるために、人類は世界を破壊しているのだろうか」と加藤は問いかける。
彼自身、これらの問いに対し作品の中で明確な答えを出しているわけではない。しかし、「人間による自己中心的な世界の破壊」に対し彼は黙っていたくはない。「私にとってアートは、社会を映し、人々にとって自分自身を映す鏡で、そして人々を反省に導くようなものだと思っています。」と加藤竜は言う。
アーティスト加藤竜の展覧会「破壊の色」は、Heinsberg 芸術団体で11月6日まで、日曜日は11時から17時、土曜日は15時から18時まで無料で鑑賞することができます。加藤竜の手描きによる非常に美しい樹木を描いたエディションが、展覧会にあわせて出版されました。

2022年8月1日

Schwetzinger Zeitung 新聞に載った記事 (ドイツ)

2022年7月30日

Schwetzinger Zeitung 新聞に載った記事 (ドイツ)
 

芸術団体で時代の転換期がスタートする

「時代の転換期」が始まった。少なくとも金曜日に市民ホールで始まった、芸術団体主催の同じタイトルのドイツ/日本のアーティスト加藤竜の個展においては。。既に伝えた通り、加藤竜は作品の中で社会的、政治的なテーマを集中的に取り上げている。人間の行為がどのように気候変動を引き起こし、資源を消費しているのか、環境問題に焦点をあてている。

8月16日火曜日まで開催されるこの個展のオープニングでデュッセルドルフのベンゲルシュトラッターギャラリーのオーナー、Werner・Ewest氏がスピーチを行った。Leon Fehrenbacherによるグランドピアノ演奏も披露された。そして最後に、ベルリン在住の加藤竜が来場者に向けて作品について語った。

2022年7月29日

Schwetzinger Zeitung 新聞に載った記事 (ドイツ)

2022年4月7日

Weinheimer Nachrichten 新聞に載った記事 (ドイツ)

計算が強い感情に出くわす

「動物の王」というたちとるの2x3メートルの作品はフォルクスバンク銀行のギャラリーでの個展のために特別に制作された。口を閉ざされたライオンは、加藤竜が彼の芸術中で表現するメッセージの特性を示す。創造のために壊滅的な結果をもたらしながら、自らを王にした。数多くの賞を受賞し、1998年からベルリンに移り住み制作活動を行うこの43歳になる日本人は、隠すことなく彼の想いを明らかにする。彼の絵画は魅力的名具象と抽象の混合物で、そして鋭い計算が表現豊かな色彩の中で強い感情に出くわす。
内面の葛藤による感情と様々なエネルギーの出会いは、加藤竜の人生の中で早い時期から支配的な役を務めていた。火曜日にヴァインハイムのフォルクスバンク・クルプファルツの新しくデザインされたギャラリーの静かな再オープンが開かれ、美術史家のラインホルト・ヴァインマンとの対談の中で、このアーティストは、子供時代と青年期について語った。彼の父親は少年の加藤竜を囲碁のプロ棋士にさせたかった。彼は東京の囲碁のプロ棋士のもとで何年も囲碁を勉強しなければならず、自然のもとで育った彼は、何百万人もの都市の圧倒的な喧騒に苦しむこととなる。本当のところはは加藤竜は絵を描き、構成し、絵の世界に入り込みたかった。
これが可能になるまで、辛い道のりを要することとなる。今になっても、彼はクロード・モネの絵画を最初に目にした時の奇妙な感覚を忘れていない。「これが私が歩むべき道だとその時心で感じた」と彼は言う。加藤は独学でドローイングの基礎を学び、17歳の時パリでの2週間の滞在で芸術都市の空気に触れ、フランス語、その後ドイツ語を学び、ベルリンへの道を開き、2006年にダニエル・リヒターのもとで大学修士課程を終える。
6月2日の公式オープニングセレモニーを公表したフォルクスバンク銀行の取締役代表のクラウス・シュテックマンと同様に、ヴァインハイム芸術奨励団体の新会長であるゲルハルト・ベルガーは、招待客の前に展覧会オープニングの新しい展示の雰囲気を喜んだ。
5月20日までは、芸術愛好家は加藤竜の絵画で「タイムアウト(休憩)」を取ることができる。これは、主に大作の油彩アクリル絵画24点と、パステル画や鉛筆スケッチの小品を展示する彼の今回の展覧会のタイトルです。彼が大きな面に塗られたグラフィックの側面を、メッセージを語るような現実的な表現と密接に織り交ぜていることは、驚くべきことだ。自然を象徴するライオン、アンティロープ、ヌー、馬、木の純粋なイメージは、不穏で時には脅威的な抽象的な色のトーンを通じて、意味と明確なメッセージを持っている。赤ずきんがかごの中のワインやケーキの代わりに、おばあさんに放射能を持って行ったり、「ブラジルのカウボーイIII」の作品の中の馬が壊された木の切り株を悲しげに見つめ、その背後がすべてが明るく燃えるような火の赤に浸されているのを目にすると、世界のいくつかのことがもはや普通ではないことが明らかになる。加藤竜は、現実のジレンマを想像力豊かな色と形の組み合わせで表現することで、改善に対する希望を維持している。

2021年5月25日

Volksfreund 新聞に載った記事 (ドイツ)

自然と文化の間の戦い

「自然にとっての束の間の休息」と題した個展にて、 日本人アーティストの加藤竜の絵画が展示されている。
「闘牛」写真: Eva-Maria Reuther

Eva-Maria Reuther 記者

「なぜなら、美しいことは恐ろしいことの始まりに他ならないからです」とライナー・マリア・リルケの「ドゥイノの悲哀」にこうあります。 トリーアのヴァルダードルフ宮殿ギャラリーに足を踏み入れた人は、この詩の脅威的な 1文 を思い出すことでしょう。 トリーア・ソサエティ・ファイン・アーツは、「自然にとっての束の間の休息」というタイトルで、日本人アーティストの加藤竜の絵画を二つの展示スペースに展示している。 事前に言っておくと、この国でこれほど切迫した絵画を見たのは久しぶりです。 そして長い間、美は社会的に重要な力を生み出してきませんでした。

一言で言えば、自然と文化との闘い、文明の破壊力と自然の生存のための闘争が、1978年に生まれ、現在ベルリンに住む日本人アーティストの絵画の中に表現されています。 彼は、ベルリン芸術大学でダニエル・リヒターの修士課程の学生でした。 「文化対自然」、 これは歴史と芸術史の中で、度々繰り返されるテーマであり、武力紛争、気候災害の脅威、環境悪化の増加等の問題の中で、今の時代に新しい爆発的な話題性をもたらしています。
しかし、美的表現を通しての文明への批判は、 彼のアートの最も重要な特徴ではありません。 加藤の絵画をとても魅力的なものにしているのは、彼の不吉な主題に対する彼の芸術的アプローチです。 俗に言うと、何かが「ひどく美しい」。 加藤はまた、美を通してひどいことに対する意識を生み出してもいます。 彼の絵画では、知識と感覚に関する理解 が求められます。
この日本の芸術家による絵画は、パワフルな色彩と多層構成の中で、 強烈なサウンドと多彩な色彩を通してオーケストラ化された現象です。
加藤のイメージの世界は、色とシンボルの密集した宇宙であり、そこには引用、
現代世界の現実とメディア世界に対する解釈 が 詰め込まれています。 散々痛めつけられたアフリカの自然は、「政治的怪物」のトランプやブラジルの伐採された熱帯雨林の丸太と同様に引用されています。

一見すると物事の混沌とし​​た混合物のように見えるかもしれませんが、よく見てみると、理性と、混沌を論理的な全体に統合するよく計画された精神が明らかになります。 精神的な厳格さはこの芸術家にとって不可欠であるように思われます。 ご覧のとおり、加藤は故郷の伝統的な囲碁に魅了されています。このゲームには、高度な論理的および戦略的思考と空間的理解が必要です。

そもそも加藤の絵画には東西が見てとれます。 彼の絵画的表現では、現代絵画と伝統的な日本の木版画の美学が組み合わされています。 彼のキャラクターのいくつかは彼らの戦士に似ています。 今回の個展で最も印象的な作品は、加藤の素晴らしい壁を埋め尽くすような「闘牛」の絵です。

この展示会は6月12日まで見ることができます:木曜日は午後5時から午後8時、金曜日は午後3時から午後6時、土曜日は午後4時、電話での登録は0172 9538437です。インターネットの詳細については、gb-kunst.deをご覧ください。

2020年9月9日

Iserlohner Kreisanzeiger 新聞に載った記事 (ドイツ)
 

新たなスタートを思い切る勇気から

 

パーク劇場では、加藤竜のアートが発見の旅へと観るものを誘う。

記者 Miram Mandt-Bökelmann

イザロン
Johannes-Josef Jostmann(劇場の主任)は「私たちの劇場が再びオープンすることを心から嬉しく思います。」と語り、ため息とともにこの数か月間のたくさんの想いをうちあけた。劇場の主任そしてそのチームは、長い間衛生コンセプトをもとに準備をし、伝統となったオープニングパーティーのためにも新しい公開時間を試させられることとなり、そしていよいよ開幕となった。

そのような処置にもかかわらず加藤竜のアートには関心が集まった。彼のアートはWerner Geckのピアノ演奏と共に、マスクと消毒液のことを忘れさせるひと時を来客者達に与えた。またギャラリストJutta Bengelsträterの感情のこもった言葉も、同じような効果をもたらした。

ギャラリストJutta Bengelsträterはある問題について語る。

彼女はパーク劇場との友好的な共同企画が今年で25年目にもなることを話し、去年12月初めに起きたKurt-Schumacher-Ring通りでの火災により、住居兼店舗の建物が消失したことも語った。彼女の息子とともに再建することを決めたが、それはとても困難な状況という事だ。工事現場は6か月間もの間、停止させられている。この建物は文化財保護法という問題が絡んでいるのだが、それについて手助けしてくれる市の行政の役員がいないと、Jutta Bengelsträterはこの問題を指摘する。現在選挙活動のため、政治家からも何の援助を得ることもできない。Iserlohnでは火事のために無一文となり、これまでギャラリーだったデュッセルドルフにある建物は住居に改装し、新たなギャラリースペースを見つけなくてはならなくなった。「その時、私と夫はIserlohnに全てを移し、ここに定着するのはどうかと考えた。」とギャラリストは思い返す。この自然豊かで静かな森に囲まれた町は、生活の拠点には最適だと。この個人的な悲しい出来事は、加藤竜の個展「チャンスという意味での災害」に丁度当てはまる。Werner Ewestはベルリンを拠点に活動する41歳の日本人アーティストの作品の中にある、現在の世界規模の流行病との関連性について語る。「私たちは長い間地球を制御したと思っていた。そして満杯となった買い物カートは店から店へと押される。しかし最も重要なこと、私たちはトイレットペーパーを買い付けることができたこと!」この数か月間の結果は、全世界は互いに一つにつながっているという事を示した。「中国で起きたことは自分には関係ないことだ、と私たちに言うことはできなくった。」とEwestは語る。

この複雑な過程を、加藤竜のアートは私たちに示す。環境破壊、経済、消費、戦争、宗教、これらの互いに何らかの関係を持つ要素が、作品の中に現れる。この元Daniel Richterの大学院生は、多くのアーティストの中に埋もれることはない。彼の作品は多彩で、まず最初に目にしたときは抽象でほとんど立体的に見え、そして徐々に具体的な形態が現れてくる。

最大の賞賛、「彼の作品はただ壁に掛けられるためだけのアートではない。彼の作品がつまらなく見えることはなく、常に何かを作品の中に発見することができる。」。

2019年11月21日

nördliche Oberpfalz 新聞に載った記事 (ドイツ)

ぞっとするような童話の時間

加藤竜の絵画では悪役の狼だけが射殺されるわけではない。この日本のアーティストの童話による表現は、肉食獣とその同種の動物をまったくの犠牲者として見るものに注目させる。

Neue Kunstverein Regensburg芸術団体は、彼の現在開催中の個展を「大人のための童話の時間」と題する。この日本人アーティスト加藤竜は、現在レーゲンスブルクに展示されている彼の絵画を、「破壊された美」と表現する。

この二つのキーワードは互いにうまく合っている。まじかで見ると、まず色彩豊かに映る加藤竜の絵画から結晶として現れる、残酷な個々の箇所へと目が留まる。これらはファンタジーの中の勇猛な王子と、救われたお姫様という童話のカテゴリーに確かに分類することができる。もう一方では、様々な種類の童話の中にもでてくる幻滅をも意味する。加藤竜の世界では、これらの要素は特にドラマチックな性格を持つ。それはこの日本人アーティストが作品の中で扱う、全く現実に存在する世界の破壊だからだ。

全体的に加藤竜の絵画は美しく映る。色彩豊かな美は日本の漆器を思わせる。崇高な虎、ライオン、狼、クラッシックでアジア的な芸術の風景等の描写は、しかしながら汚されたものとなる。疑問を抱かせる人類の進歩の成果による功績は、たいていの場合、爆発するように絵の中央に現れる。ライフル銃、ハンバーガー、ドナルド・トランプ等、加藤竜がここで扱う要素は数多くある。

彼の母国日本では、このアーティストは新進気鋭のスターだ。そのためNeue Kunstverein Regensburg芸術団体にとって、展覧会で詰まった加藤竜のスケジュールの中で、今回の展示のための時間を見つけることは大変なことだった。

そしてようやく彼の個展が実現したことを、キュレーターはうれしく思っている。 「加藤竜は私たちの芸術団体のコンセプトに合っている。」と、 芸術団体の副代表者のRenate Haimerl Broschは言う。「社会を映す絵画として、芸術の中の新しい波紋をレーゲンスブルクで人々に見せる。」というのが芸術団体の副代表者と、この芸術団体会員達の今回の個展に対する想いだ。そして加藤竜の非難的な絵画は疑いもなく、今の時代に対応したものだ。残念ながら細部に描かれているものは、純粋なおとぎ話ではないが。。。

加藤竜の絵画は一目見ただけでは、ただ美しいだけに映る。この日本人アーティストは、現在Neue Kunstverein Regensburg芸術団体展示室にて展覧会を開催している。

インフォ:

加藤竜の展覧会「大人のための童話の時間」は、Neue Kunstverein Regensburg芸術団体展示室にて開催されている。住所 Regensburg am Schwanenplatz 4. 木曜、金曜16時から18時まで、土曜、日曜12時から14時まで。

2019年11月18日

südlicher Landkreis 新聞に載った記事 (ドイツ)

もしドナルド・トランプが火を吐いたなら

日本人の加藤竜の絵画の中では、芸術は批判に姿を変える。Neue Kunstverein 
Regensburg芸術団体は彼の油彩画をレーゲンスブルク(ドイツ)で公開する。
レーゲンスブルク:
二つの小さな展示室には加藤竜のあふれ出すような大きな油彩画は収まりきらない。それでも彼の作品をレーゲンスブルクで発表することは、Neue Kunstverein芸術団体の功績だ。表現主義だけではなく、ジャクソン・ポロックの偶然性を通り抜けたようにも見える、細部の中に享楽するような色彩のスタッカート。ジャケットのダッパーに、控えめなスタイルのメガネをかける加藤竜が、絵画をまさに言葉にうまく置き換え説明するように、近くから見ると多くのストーリーを絵の中に発見することができる。

この日本人は、彼の絵画をもってして意識的にある特定の伝統を、内容的または形式的にも、日本的あるいはヨーロッパ的にも関連付けるのではないと語る。しかし、彼は私たちの行動のきわめて少数がそれを意識しているとも語る。なぜ彼の中にギザギザ模様が連なるのだろうか?彼にはその理由を知る由もない、なぜならそれはただ単に彼の手から自然と生まれ出てくるものなのだから。めちゃくちゃに見えるようだがそれでも調和のとれた作品を、彼は素早く直感的に創り上げ、しかも造形的な要素と抽象的な要素を素早く見出す。彼の経験からくる背景はあらゆるメディア、あらゆる世界のコミックス、そして何よりも政治的な事件を通して、まさに彼のような批判的なアーティストを生み出す。

絵画は行動の自由を与える

批判と啓発の媒体としての芸術には長い伝統がある。少なくとも強い絵画には、人々は常に「動揺」させられることを期待した。それは現実の中に新たな見方を生み出すこと。そのような芸術の形式と内容は、私たちがどのように世界を見て解釈することができるのか、その方法を示す。しかしながらそれは周知のように、啓蒙の内面に宿る弁証法が、完全に定着し確実なものとなった時に教義的なものとなり、もともとあった思考に反するという作用を生み出す。というのは全ての出来事は多種多様であり、早く変化し、私たちが思うよりもよりフィードバック的だからだ。だからこそ加藤竜はテーゼや説明を人々に伝える代わりに、絵画で表現するのだ。というのも概念より絵画のほうがより一層活動の余地と自由のスペースを持つことができる、と彼は考えるからだ。

トランプは彼の絵画の中に頻繁に現れる。同様に格子模様の目を持った自由の女神、火を噴き、全てを燃やそうとするトランプ。絵の背景には煙突、野生動物がしばしば描かれ、前景の中央には龍、または虎が逃げ出し、そして絵の中から飛び出し、ハイヒールを履いている足も見える。

人物の手足はしばしハサミのようなもの、攻撃的な金属的なものへと変わったり、または線や棒のような形へと姿を変える。つまり抽象的なものとなり、それはまだ明確な輪郭をもたないが、しかしヴィジョンとしてはすでに存在する。そして長く鑑賞していると、遠近が動き出し、絵画の画面は奥行きを感じさせるようになる。するとあたかもこのアートが内面から外に湧き出るように、筆跡に代わってこの画家の個性が姿を現す。

一義的の代わりに多様的に

様々に繰り返される目立った要素、色彩豊かで素早く炎のように吹き荒れ、画面上を走る奇妙なギザギザの線。これらは典型的に絵の中でちらちらと現れる世界情勢、環境をほのめかすものをより強調する。加藤竜は部分的な要素のほとばしり、落ち行くもの、同時に全てを道ずれにするもの、存在するが既に見えなくなってしまったものを描く。

もちろんダニエル・リヒターとの次のような関連性も見て取れる。形態の探求、抽象と具象の間の移行段階のない変化、溢れ出る色彩、集中された構成、社会的政治的な要求。つまり芸術は加藤竜の絵画がそうであるように、一義的ではなく多義的であるべきなのだ。

2018年9月21日

Allgemeine Zeitung Mainz 新聞に載った記事 (ドイツ)

暗いささやきを秘めた溢れかえる色彩

考え直すことへの導き 加藤竜の絵画、フォルクス銀行にて

記者 Mariane Hoffmann

マインツ 19時オープンにもかかわらず、18時を回った時点ですでに最初の訪問者達がマインツ・フォルクス銀行(MVB)の入り口前に並ぶ。今年も毎年定期的にこの銀行で開かれるイベント「文化と経済」の時期がやってきた。 MVBのギャラリー兼講義室に入ると、まさしく溢れかえる色彩に圧倒される。 そして日本出身加藤竜の大きな絵画に魅せられる。

ZDF(ドイツの民間テレビチャンネル)の番組「今日」で知られるニュースキャスター Petra Gersterによる科学的講演に合わせ、そのテーマの補足としてこの日本人アーティストのの作品が展示された。Petra Gersterの講演はニュースの広まり方や、有名な「Fake News」について等と批判的なものだ。講演の題名は「私たちは正確に情報を得ているのか?- Gutenberg(新しい印刷技術の発明者)からZuckerberg (フェイスブック設立者)に至るまでの銀河」。

様々な異なる形の暴力

今回の展覧会のキューレーターの Utz Heinzelmannは、アート・カールスルーエアートフェアでアーティスト加藤竜の数点の大作に注目した。彼の力強い色彩の絵画は人間と環境をテーマとして扱う。キューレーター Heinzelmannは今回のオープニングスピーチで、「加藤竜の作品は鑑賞者に地球の限りある資源について考え直すこと、また自覚した取り扱い方を促す。」と語った。

現在ベルリンに住み活動する加藤竜は、鑑賞者に彼の絵画世界に引き入れようと促す。まず近くの視点からは、武器の標的にされたトラ、カバ、ライオン、そして何度も現れるシロクマ、またデモを行う人々、または避難する人々が目に留まる。そして、この絵画作品の溢れる色彩を形成する荒らしいアクションペインティングの要素は、それらを取り巻く一見すると牧歌的、陽気に見えるような光景を伝えようとする。ところが闘牛を殺そうとする闘牛士といった無意味な動物虐待、そのようなさまざまな表現方法による暴力と恐怖を目の当たりにすると、やはりそれらの見せかけはただの偽りのものだと解る。

トランプ大統領とプーチン大統領の友情関係は、良からぬことを感じさせるという主張からも、このアーティストの政治的要素も見て取れる。

マインツ・フォルクス銀行役員取締役代表の Uwe Awelこの一風変わったイベントにふさわしい言葉「私たちの地域は特別な人々、特別な才能にはちきれそうだ。」と述べる。Petra Gersterと加藤竜は、どのようなものが私たちの地域に文化的人生を与えてくれるのるかを教えてくれる。

2018年9月18日

Lokale Zeitung Mainz 新聞に載った記事 (ドイツ)

正常な民主主義の基礎

Gregor Starrosczyk-Gerlach 2018年9月19日

マインツ 

マインツフォルクス銀行代表取締役Uwe Abelは、この盛況なイベント「文化と経済」のオープニングの場で、マインツのMVBフォーラムでの加藤竜の感銘深い個展のオープニングを認識することによって、銀行という概念を超える、この地域の伝統と責任を促進することの意図を強調した。

15回目は、地域経済と芸術の交流のための精神的に活気的なフォーラムを設立しただけでなく、プログラムを通じて強化もした。

この展覧会のキュレーターUtz Heinzelmann がマインツに企画した、日本出身のベルリンのアーティスト展覧会に合わせた、ZDFの番組「今日」のニュースキャスターPetra Gerster による公演「私たちは正確に情報を得ているのか?- Gutenberg(新しい印刷技術の発明者)からZuckerberg(フェイスブックの設立者)に至るまでの銀河」を通し多くの思考的ショックをうけさせられた。

約300名のゲストの前で、彼女はニュースの配信と情報消費の性質を明らかに説明した。金融要素を省略することなく、あらゆる種類の質の高いジャーナリズムに依存するようにと。

彼女の重要な論題: 質の高いジャーナリズムは健全な民主主義の基礎。 偽のニュースの時代には、情報源を明白にするメディアは力をなくし、そして常に違う立場の側に発現させる。

異なる種の責任により象徴され、色彩の強いは加藤竜の作品。この芸術家は、「世界の秩序と無秩序」を自身の描写で現す。

彼の絵は抽象と現実主義の間で揺れ動く強い、時には恐ろしげな引用と形状とともに現れる。 「彼の芸術は、観るものが反省させられるような社会を反映した鏡のようなものだ。」とUtz Heinzelmannは語る。 彼の作品は私たちに考え直させ、この地球の限りある資源を意識することを促す。

「私たちの地域に拠点を置く当社の銀行は、毎年、卓越した人達そしてその卓越した才能をこうして紹介できることを誇りに思っています。」とAbel氏は言う。

この展覧会は、 MVB-Forum, Neubrunnenstraße 2で10月26日まで開催される。開館時間は月曜から金曜、9時から18時まで。

オーストリアのアート雑誌「Vernissage」334号
9月/10月号に載った記事

Ryo Kato  America First

ここ最近排ガス不正スキャンダルを、繰り返し多くのメディアで取り上げることで知られるドイツ環境保護団体ベルリンは、「危機にさらされた環境」と題する加藤竜の個展で、彼の作品を2018年の春まで展示している。環境問題に敏感になっている公衆、そしてそのテーマを扱うアート、この二つの対峙にとって今の時代以上にふさわしい時はないであろう。ベルリン在住の画家加藤竜は1978年日本に生まれ、彼の芸術家としての課題は、高まってきた環境問題意識をより刺激することである。彼はダニエル・リヒターのクラスでマイスターシューラー(日本でいう大学院)を取得。抽象と造形が交わるアルベルト・エーレン、または政治的テーマを扱うイェルク・インメンドルフの作品群等が彼に影響を与えた。私たちの地球に起きている破滅、損失、気まぐれな破壊を意味する加藤竜の絵画の陰鬱な題名は、造形的要素と抽象的な要素を何層にもなるブレンドされた彼の優れた色彩、これに対しまったく対照的だ。今回のスパン・コンテンポラリー画廊での加藤の個展タイトル「America first」が示すように、気候変動とその影響を認めたくない西側最大国の大統領が引用されているのに気づかされる。

加藤竜の環境問題に関するアート的取り組みは、衝撃的な福島原発事故からも強く感化されている。「福島の大災害は私のアート的視点と考えに強い影響を与えました。また環境問題について芸術、人々を感化したい。人間、自然、経済、消費、戦争、宗教等の相互関係について人々に考えさせるよう働きかけたい。このような思いから、環境テーマを私の芸術のテーマに取り上げています。」と加藤は語る。

加藤竜は岡山県立美術館主催のI氏賞の大賞受賞者で、この受賞を機に国際的にも名が知られるようになった。

2017年3月28日

雑誌 "Kunst und Wissenschaft"(科学とアート)
に載った記事 (ドイツ)

加藤竜 世界を行く旅人

1978年生まれのベルリンの画家加藤 竜は、作品の中で緊張関係にある人類と環境という広範囲に及ぶテーマに取り組む。一見するとどぎつい印象を与える絵画表現と共に彼は物語を語り、また陰鬱な終末のシナリオを描き、破壊的な人類による自然の扱いといったような時弊を直接的に非難する。この表現に対する欲求は、まず彼の絵画の題名の選択にはっきりと見て取れる。例えば、「人間の底にある悪」、「第4次世界大戦」、「モンスターとの闘い」など。加藤 竜の作品は考えを改めさせ、またはより意識した私たちの地球の限られた資源の扱いを促すための効果的な訴えである。

彼の色彩の強い絵画は、とても満たされた細かな表現と複雑な相互関係、重ね合わせられた表現豊かなモチーフを通し生まれでる。
動物や日常の対象物等の形態は、アイ・キャッチャーとして作用する。そしてその形態は、未知なものとまた抽象的な要素とが交じりあい、馴染みあり知られたものでもある。そのようにして彼は、観覧者を彼の陰鬱で秘密めいた世界に引き込む。

彼の作品には彼の師のダニエル・リヒターからの影響、そして絵画は社会的なものでなくてはならなく、芸術家は観覧者の目を通し物を見なくてはならないという、彼の姿勢の影響も見受けられる。自然と文化の対決、形態と抽象の入れ替わりというやり取りの中で、彼の模範のアルベルト・エーレンの影響も見て取れる。イェルク・イメンドルフからの影響は、政治的な日常の出来事への当てこすり、そしてそのことの絵画的解釈から見て取れる。芸術家としての姿勢を示さなくてはならないという事、社会的な責任をもたなくてはならないという事が加藤竜の自己理解に通ずる。

加藤竜の作品は過去から現在にいたるまで、彼の個人的な経歴を通じて決定的に特徴づけられている。
重要な影響要素は彼が日本出身という事、そして多文化都市のベルリンでアート教育を受けたことだ。彼の作品は、彼の少年期の伝統的な教育と、大人になってからの芸術表現の自由とがなす注目すべき交錯を映し出す。

この画家は、日本固有の特殊な自然とのなつながりというものを感じている。緊迫の場にある人間と環境に対する鋭い考察の深まりは、彼の故国をこの半世紀の間におそった、原子爆弾投下、自然災害、経済危機などにみられる大災害との論争の中だけで終わることはない。

加藤竜は、厳しい科学的な考えの世界と自由な絵画世界の間を行き来する旅人である。子供のころに数学的な才能を発揮し、囲碁のプロ棋士になるためにあるプロ棋士のもとで数年間の修行を通し囲碁を学んだ。彼は、その性質と論理上の様式における数字と抽象的な構造の考察に魅惑される。抽象的な数字の意味だけではなく、算出的な理解、空間的な相互関係の理解、平面と空間の幾何学、そしてまた算式の厳しさも彼を夢中にさせた。
画家としても彼は、描く基盤として明瞭な構造を必要とする。彼は算術の中で数字とその連結を扱う。数字はプロポーションの表現として彼の興味を引く。個々の要素の組み合わせが、何か新たな性質を持つ全体の印象を生み出すとき、芸術表現上で彼は数学へのアナロジーを見出す。
囲碁は、世界のもっとも古い戦術ゲームの一つである。このゲームは大変高度な戦略的、論理的な考えと視覚的な空間的表象感覚を要する。二人の対戦者はそれぞれ黒石、白石を盤上に置き、できるだけ多くの陣地を得ることを目的とする。より多くの盤上の陣地を制圧した者が勝ちとなる。プレーヤーは最後に勝利するために、総合的な盤面、そして全ての局部の部分的陣地も終始視野に入れていなくてはならない。この囲碁を打つのと同様に、アーティスト、そして碁打ちの加藤竜にとってキャンヴァスは盤面となる。多くは一見するとある要素の一端、そして空間的な部分組織を指し示し、互いに相互作用の中にあり、類なき仕方で高度な総合的現象を作り出す。囲碁の複雑性とアルゴリズムに対する親和性は、大変高度なものだ。このゲームのヴァリエーションの数は、チェスのそれよりも超える。もう何年も前からコンピュータプログラムがチェスの大家の実力をしのいでいるのに対し、囲碁のほうではあるソフトがようやく去年、インターナショナルトッププレイヤーに勝利する。それは、自ら発展していく機械の発展上の道標としてみられている。

「人間と自然」のテーマは、アーティスト加藤竜に作品の構成の中に流れ込むような強い感情を引き起こす。彼はアイデアの実行のために、直感と共に科学的傾向のある戦略的思考と計画を利用し、それは並外れた結果を生み出す。ますます大きくなる彼の作品に対する国際的な注目は、数多くの展示とアートフェア参加だけではなく、ダルムシュタット分離派芸術賞、岡山県立美術館の名高い芸術賞受賞にも見て取れる。

加藤竜の個展「終わりなき物語」は、現在ドイツのデュッセルドルフにあるギャラリー・ベンゲルシュトレーターにて5月8日まで開催中。ベルリンにあるドイツ環境保護団体でも、3月29日から来年4月2日まで「危機にさらされた環境」と題して彼の作品を展示される。

投稿記事 Irene Daum
記事の写真 アトリエでの加藤 竜 (写真 Irene Daum)

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雑誌 「Kunsttermine」に載った記事 (ドイツ)

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ヨーロッパ外の芸術
展覧会のハイライト

印の魔法から自然の魔法へ。ニュルンベルクのVon & Vonギャラリーは、5月から「アジアのマイスターシューラー」展を披露する。詳しく言うと二人のアジア出身のアーティスト、Yoon Chung Kim (Ottmar Hörl、 Ralph Fleck、 Susanne Kühnのクラスのマイスターシューラー)、そして加藤竜(Daniel Richterのクラスのマイスターシューラー)。加藤竜は人間と自然の関係を主要モチーフとする。しかし彼はこの関係にロマンチックな光景を投げかけるわけではない。そうではなく搾取的、欲望に強調された人間の環境に対する態度をテーマとする。彼の(大半が大きなサイズの)油彩絵画は色彩豊かで、最初に作品を目にする第一印象では晴れやか。そしてよりよく鑑賞すると、やはり自然破壊に対する抗議的な小声がはっきり見て取れる。
...
ニュルンベルクのVon & Vonギャラリーは、社会参加と共に多国籍の多くの若いアーティストを扱う。この中にこの二人も含まれる。

2015年11月22日

山陽新聞に載った記事

2013年7月5日

備北民報に載った記事

2015年4月20日

ハノーファー公共新聞に載った記事 (ドイツ)

とても衝撃を受けた

ダニエル・アレキサンダー・シャハト筆

キャンヴァスに厚く塗られた赤、オレンジ、黄色の絵の具の中で炎がきらめく。
荒い線とどぎつい色彩は、まるで怒鳴りつけるようだ。
それらはそのほかの繊細な色調が、その次にようやく認識されるほどきわだってる。
例えば背景にある線、それはアウシュヴィッツのレールではなく、養鶏場の補給線を表す。あるいは、ケンタッキーフライドチキンのロゴである、微笑むひげを生やした老人を表す筆跡。「苦痛の味」と題した、この加藤竜の作品。
単なる悪趣味によるものだろうか?この表現の大量虐殺というテーマへの近さは、偶然ではないはずだ。
ファルヶンベルクギャラリーに展示された、この90年代からベルリンで活動する日本人の作品を次々に思い浮かべたなら、以下のことに気がつくはずだ。
加藤は、荒い線で、重大な自然と環境破壊、動物と人権水準の侵害について注意を呼び起こすような、挑発的芸術を使いこなす。この個展のタイトル、「新たな敵」とあるように。
加 藤は、積極的に活動する画家だということがわかる。そして、彼のたいてい大きな作品のけたたましい色彩の叫びを横目に、繊細な部分を目にすると、アクショ ンペインティングのけたたましい動作、絵の具の厚塗り、飛び散らし、滴らしの技法、洗練された水彩画の技法、頻繁に幻覚的に変化させられた色彩と共に、写 実に正確に描かれた人物像、彼がこれらの技術を使いこなす優れた技術者だということが見て取れる。
作品「苦痛の味」では、ベルトコンベアーに乗った羽毛をむしりとられた鶏も見える。
雌鳥は心配そうに、ベルトコンベアーに乗ったオスのひよこを見下ろす。
自身の作品にこのような鋭いメッセージを込めたこの芸術家は、農業工業の暗い面にとても衝撃を受けたに違いない。
しかし加藤竜は、これまた同様にとても適切にそれを表現する。
そして彼は、農業経済だけを取り扱うのではない。
その他の作品も同じように、以下のテーマ等を厳しく非難する。たいてい貧しい発展途上国の国民の労働力を、酷使して生産されたバイオ燃料、(作品「とうもろこしの妄想」)。増加する、猛獣狩り、毛皮獣狩り、あるいは気候変動による大災害。
作品「森林破壊連鎖」では更に加藤は、画面の隅にに描かれた「家畜の飼育」、「バイオガソリン」、「肉の消費」らのモチーフの上に、厚く赤い絵の具でバツを引いてそれらを否定する。彼はその表現法により、絵画と主張の混合物を作り出す。
驚 くべきは、加藤の具体的なディレッタンティズムと、卓越した技法の統合だけではなく、この現在36歳、ベルリン国立芸術大学のダニエル・リヒター教授クラ ス大学院生卒業生による、政治的な表現による成功だ。彼はすでに、ヨーロッパからアジアをまたいだ圏内で展覧会を通し作品を発表し、これまでハノーファー 市だけではまだ彼の作品を目にする機会がなかった。
今回ぜひ、ファルケンベルクギャラリーを訪れるべきだ。

インフォ 加藤 竜 「新たな敵」展 5月23日まで、ファルケンベルクギャラリー (ファルケンベルク通り21 A)にて。

2013年7月7日

山陽新聞に載った記事

2013年7月5日

山陽新聞に載った記事

2013年7月5日

山陽新聞に載った記事

2013年7月4日

山陽新聞に載った記事

2013年2月9日

Iserlohner Kreisanzeiger 新聞に載った記事(ドイツ)

「大食」、「海でのスキャンダル」
ユタ・ベンゲルシュトレターが、日本人アーティスト加藤竜の大きな作品30点を、パーク劇場のギャラリーにて公開する。
このベルリンに住むアーティストは、次の日曜日のオープニングに出席する。

コーネリア・メアケル執筆
イザロン 加藤竜は彼の祖国、日本で大きな芸術賞を受賞し、今年彼にとって初めてとなる美術館での個展が、彼の故郷岡山県で開かれる。
ユタ・ベンゲルシュトレターは、このベルリンに住むアーティストが、すでに数年前から彼女のギャラリーに所属していることをうれしく思っている。
次の日曜日の午前11時にオープニングが始まり、アーティスト加藤竜も出席する。ギャラリー・ベンゲルシュトレターの協力により、イザロンにあるパーク劇場のギャラリーで、加藤の大きな作品30点が展示される。

彼はそのスタイルにおいて、芸術大学在学中の彼の教授だった、ダニエル・リヒターに影響を受けた絵画の中に没頭している、と彼のギャラリスト、ベンゲルシュトレターは言う。

「人間と自然の関係」、そして人間によって破壊された自然が常に彼の絵画の中に現れる。彼の絵画を理解しようと試みる時、まず私たちは写実的に描かれた光景を、彼の絵画の中に見出す。
込み合った絵画構成で加藤は、鑑賞者たちをより明確に鑑賞するよう鼓舞し、そして何かを見出すよう喚起する。その上それを通し、ただ彼の芸術に注意を呼び起こすだけではな く、同時に責任感のある社会について考えさせる。
1978年新見生まれの加藤竜は、彼の芸術大学時代からベルリンに住み、活動している。強烈な彼の絵画のタイトルが示すように、彼はとても政治的なアーティストだ。

激しく、荒々しい彼の絵画世界、「大食」、「海でのスキャンダル」、「ハンターと消費者」、「勝者なき戦い」などと題された作品の中で加藤は、環境汚染、 戦争、消費世界、世界の飢え、この世界のさまざまな国の動物虐待等を公然と非難する。

加藤は多種多様で不気味な絵画宇宙の中で、独特に絡み合った装飾文様の表現の強いモティーフを、生い茂った多様な形状と組み合わせる。

最後の晩餐は、芸術界では有名なモティーフだ。それはただレオナルド・ダヴィンチが、イエスとその弟子たちを彼の絵画の中に描いただけだからでは ない。
加藤の作品での「現代の最後の晩餐」は、G9経済サミット、そして、世界的な環境汚染と飢えと関連を表現している。

まだ人間の手が触れられていない自然風景と、破壊された人間と動物たちの生活圏を、彼は絵画の中で結びつける、「カナダのオイルサンド産業」、 「熱帯雨林での生存競争」、「毛皮女王VSハンター王」、「カバは戦い嫌い」。

展覧会は4月28日まですべての上演時間、1時間前から鑑賞可能。そしてその他の時間帯は、芸術事務所に申し出可能。もつれにもつれた、 加藤の絵画世界が収められた図録あり。
個展会場入場無料。
オープニングではサクソフォン演奏者、チャーリー・ヤンケの演奏あり。

2012年3月23日

備北民報に載った記事

2011年9月28日

Iserlohner Kreisanzeiger 新聞に載った記事 (ドイツ)

「盲目侍が世界を行く」というタイトルで、ベルリンのアーティスト加藤竜の個展が、先週末にギャラリー ベンゲルシュトレーターで開かれた。彼は土曜に開かれたギャラリーでの「Preview」で、ベルリンから来たカメラチームにインタビューを受けた後、日曜のオープニングにも出席した。
彼はインタビューで、特に芸術作品を作り上げる上での感情的な結びつき、そしてその中のそれぞれの詳細が重要だと語っていた。この日訪れた人々は、この個展最初の訪問客となり、そして同時に撮影のエキストラともなった。
この若いアーティストの色彩豊かで、印象の強い作品は11月28日までギャラリーに展示される。

2011年8月4日

毎日新聞に載った記事

2011年6月22日

Welt 新聞に載った記事 (ドイツ)

アート ナイト

5人のアーティスト、ユーヴァーゼーヴ-ルヴァード通りにて

訪問客は夜中まで、芸術、トーク、ワインと共に楽しんだ。アートウィークという主旨でアート機関 flのJenny Falckenberg、Annika Littmannは、Marlies Wredeと共にハーフェンシティにあるユーヴァーゼーヴ-ルヴァード通りにおいて、実り豊かなアートナイトを企画した。5人のアーティストが、将来事務所予定でまだ内装されていないスペースで、彼らの最新作を展示した。スイス出身の写真家Bruno Bisangは、Carla Brun、Monika Belluci、Naomi Campbellをモティーフにした彼の初めてのポロライド作品を発表した。芸術的、疎外的、抽象的な作品群は、キール出身でハンブル存住の写真家Malte Muthesiusの作品。Michael Polizahaは風景、動物の大きな写真作品を展示する。 Audi Art Award を始めとする多くの賞を受賞し、脚本家、監督として多くの賞を受賞したFranziska Stünkelの注目すべき映像作品。ギャラリストのAnne Moerchenは、今回で2度目になるベルリン存住の日本人アーティスト、加藤竜の作品を紹介する。彼はダニエル・リヒターのクラスでマイスターシューラー(日本の芸術大学院に相当)を取得し、人類の自然に対する搾取をテーマとする。

2010年12月13日

雑誌 "Tango"に載った記事 (ドイツ)

日本のデリカテッセン

加藤 竜の絵画世界では、混沌が君臨する。形態と色彩が形式的に飛び交う。凄まじい色彩の風景の中 で 具象と抽象が戦い合う。彼の 芸術の創造のための関心の対象は、 人 間と自然の関係。彼の大きな 作品の主な原動力は、人類によってもたらされた自然環境破壊と、人類の破壊的な自然搾取。

1月 22日までギャラリー・アンネ・メアヒェンにて展示。

2010年11月19日

Live 新聞に載った記事 (ドイツ)

災害と戦う絵画

ダニエル・リヒターのクラスの卒業生がギャラリー・アンネ・メアヒェンにて展示。

「芸 術は 繰り返し戒め、追求し、奮い起こし、突き動かさなくてはならない。」と加藤竜は言う。そして彼は、人類の自然搾取が引き起こす、オイ ル汚染やその他の環境 破壊に対する戦いからインスピレーションを得て描く。彼の師ダニエル・リヒターのスタイルが、1978年生まれ、日本出身で現在12 年間ベルリンに住むこ の芸術家に影響を与えた。「原子の嘘」、「中国の砂嵐」等の題名がつけられた加藤の作品では、形態と色彩が飛び交い、具象と抽象が時 折溢れかえった色彩の 風景の中で戦い合う。

1月 22日までギャラリー・アンネ・メアヒェンにて展示。

無 題、圧倒的なこの作品を加藤竜は今年、キャ ンバス に油彩で制作した。現物は120X160cmの大 きさ。

Odenwaldkreis 新聞に載った記事 (ドイツ)

印象 深い絵画展が現在ミッシェルシュッタット市のギャラリー・カオチュを開かれて いる。ベルリンに住む日本人、加藤竜の個展を開くことによって、オーデンヴァルドの文化シーンに貢献する オーナーのヴェロニカ・カオチュ。

も し日本が彼にとって小さ過ぎたな ら

芸術 家の感知 - 加 藤竜がミッシェルシュッタット 市(ドイ ツ)で個 展を開き、今そこで発揮され る、彼の熟練した技巧を獲得したベルリンについて熱を込めて語る。
ミッシェルシュッタット市、 新見、パリ、ベルリン、ミッシェルシュッタト市。マオアー通り9-11にあるギャラリー・カオチュが、この 若いアジアの芸術家に個展の場を提供したことによ り、彼の日本の故郷、二つの大都会の後にミッシェルシュッタットが続く。

1978 年日本の西南に生まれ、1995年から1998年までデッサンと絵画を岡山県の高校と画塾 で学ぶ。すでにこの時に賞賛され、日本全国規模の芸術文化賞を受賞し、1998年にパリに移る。モネの絵画が彼を夢中にさせ た。しかしもはやフランスの首都ではなく、ベルリンがこの日本人のヨーロッパでの故郷となる。2001年にベルリン国立芸術大学 に入学し、2006年に卒業する。まずヴォルフガンク・ペトリック教授の下で、その後ダニエル・リヒター教授の下で、彼の芸術が 成熟する。

土曜 日に彼は、「日本は自分にとって小さ過ぎるように感る。」と語っていた。彼は日本に居た時大陸へ の憧れを持ち、よその文化を知りたいと願うようになったそうだ。彼は都市として、ベルリンが一番ゆったりと感じている。この都市は自由を楽しめ、多くの芸術家を 引き付け、また多くのギャラリーもこの都市へと移ってくる、と加藤竜は語る。

ミッ シェルシュッタット に展示された彼の大きな作品の題名は、「美食家のためのゴリ ラ」、「希望なき戦 い」、「人間と自然」等。ギャラリーのオーナーのヴェロニカ・カオチュは挨拶で、「彼の絵画では、鑑賞者はまず絵の中でモチーフ を探さなくてはならない。」とコメントしていた。彼の絵画には、まずポジティブなエネルギーの発散を感じる。4月10日まで興味のある方は、それぞれが自 分の目でこの加藤の絵画に新しい発見を見ることができる。この個展と同時に、3月3日から7日まで、アートフェア「アー トカールスルーエ」にも作品が展示されている。

2009年6月22日

Westdeutsche Zeitung 新聞に載った記事 (ドイツ)

ギャラリーの中での爽快な夏

 

 

ヘルガ・マイスター

芸術に休暇はない。そのことをこのツアーは新たな傾向を通じて感じさせる。新たなギャラリーが加わり続けていて、 経済の停滞、または休暇の雰囲気はまったく感じさせない。ここにいくつかのおすすめを紹介する。

加藤竜、スターアーティストのダニエル・リヒターのマイスターシューラーで、最初の印象では彼らの間にいくつかの共通点を感じさせられる。彼の師(ダニエル・リヒター)は彼の元生徒(加藤竜)のように世界を批判する。しかし加藤は過激なのモチーフを好む。吐く猫、毛皮となったヒョウ、火薬庫に座る、または破壊された森を歩く猿、悪魔、マスク、亡霊、アポカリティスティックなジョッキーのない馬が行くシーン。 血なまぐさい本、串刺しのハンバーガー、煙が立ち上る工業の残骸、砂浜に打ち上げられた鳥なども、この爆発的な絵画の中に現れる。

ギャラリーベンゲルシュトレーター 

2009年8月30日

Rheinische Post 新聞に載った記事 (ドイツ)

加 藤竜のキャンバスの中のジャングル

クラ オス・セバスチャン

加藤 竜はベルリンでダニエル・リヒターのもとで学んだ、若い日本人の斬新な画家だ。彼の画法は感性に訴える表現で斬新。現在ギャラリー・ベン ゲルシュトレターに展 示された絵画の構成は、それでもやはりよく計算されていることが見て取れる。その大半が大きなサイズの作品のために、彼は色彩を使った下絵を描く。怒りと力を込めて筆を操る。そ れにもかかわ らず大きな画面全体は、混乱で終わることはない。

社会 における様々な弊害が、1978年岡山県生まれのこの芸術家を激怒させる。石油タンカー事故、大気汚 染、熱帯雨林破壊などが彼のテーマで、そしてこれらのテーマが暗号化された形態となって彼の絵画に現れる。加藤は、現代のテーマとそ の 内容を訴える絵画を確立するために戦う。しかしながら、「挿絵的に表現する」という罠にははまっていない。いくつのモ チーフの中に、そういった問題の部分をおぼろげに見てとれるが、しかし彼の絵画は決して説明的、または一義的には感じられな い。鑑賞者は、うっそうとした彼の絵画のジャングルの中にそれぞれの視点を切り開かなくてはならない。

色彩 と形態がキャンバスの中で氾濫し、網目形になることによって謎めいた捜し絵になり、それ は視覚の混沌を 繰り広げ、そして離れて見ると、それは多彩なユーゲント様式 の装飾を思い起こさせ る。加藤竜の典型的なものは、奇妙に曲がりくねった線。筆は暗い傷跡、または縫い跡として不気味な現象を一時的に一つにまとめあげ る、感情の痕跡をキャンバスに残す。

弱冠 19歳にしてすでにパリに移り住み、印象派の画家たちを敬愛した。だがベルリンにて初めて、彼の思い 描いた創造的な空気を見つける。2006年にベルリン国立芸術大学のダニエル・リヒター教授のもとで、マイスターシューラー(大学 院)を終 了する。今回の個展のタイトルは 「大漁」。それはまさにその通りで、全ての多彩な色彩とモチーフは、絵の中でもがき互いに押し合う。それはまさしく漁網の中の豊富な 収獲の様だ。

2003年5月2日

Welt 新聞に載った記事 (ドイツ)

ギャラリー アート&ヘンレでの発見

あるとても若い芸術家がこのギャラリーでデビューした。1978年 生まれの日本人、加藤竜。彼は1999年にベルリンに移住し、2001年からベルリン国立芸術大学(UDK)のヴォルフガンク・ペトリック教授のク ラスに在籍、そして在学半ばにして彼の初個展が開かれた。この個展では、17の大きな寸法の絵画作品が見られる。これらの作 品は一見して、この若者の怒り、憤りが描かれているのが見受けられる。戦争、そしてその被害に対する嫌悪、絶望、そして石油汚染、洪 水、枯れ果てた森林、地獄のような都市。彼は新鮮で大胆で、扇動的な 要素をファンタスティックで 詩的な表現と結びつける。この彼の試みは、今後の彼の発展を期待させる。作品の値段、900から2400ユーロ、5月 17日まで。

  ウルリッヒ・フォン・デルツシェン